アイキャッチ:社長が現場から抜けて、会社が効率よく回るようにするには

社長が現場から抜けて、会社が効率よく回るようにするには

最終更新:2026年10月
著者:飯尾 昭司(株式会社GeoDesign 代表)

社長が現場から抜けるには、「社長がやっている仕事」を一覧にし、AIに任せる仕事、社員に渡す仕事、社長が残す仕事の3つに分けることから始めます。浜松市の株式会社GeoDesign(ジオデザイン)の代表・飯尾昭司も、いま自分の仕事をこの方法で手放しています。目指すのは「社長がいなくても仕事が進む状態」で、全部を一度に手放す必要はありません。

なぜ、社長が現場から抜けられないの?

売上が伸びてきた会社ほど、社長が一番忙しくなりがちです。2026年10月に公表された調査では、中小企業経営者の約8割(77.6%)が「現場対応を減らし、経営者本来の業務に時間を使いたい」と答えています。別の調査では、52.3%が「戦略を考える時間を割けていない」と答えています。

社長が現場から抜けられない3つの理由。社長しか手順を知らない、教える時間がない、品質が心配で結局自分でやる
3つとも、仕組みがないことが原因です。

抜けられない理由は、多くの場合、次のどれかです。

  • 社長しか手順を知らない仕事がある
  • 社員に任せたいが、教える時間がない
  • 任せると品質が落ちるのが心配で、結局自分でやってしまう

社長が抜けられないのは、仕事の量ではなく「手順が社長の頭の中にしかない」ことが原因です。

まず、何から手放せばいい?

社長の仕事を3つに分ける。社長がやっている仕事、AIに任せる、議事録・集計・定型の連絡、社員に渡す、手順書をつくって渡す
社長に残すのは、方針と最終の判断だけです。

社長の仕事を一覧にしたら、3つに分けます。

分け方例進め方
AIに任せる議事録、数字の集計、定型の連絡、タスクの確認仕組みをつくり、社長は確認だけにする
社員に渡す定期の更新作業、お客様への連絡の実行手順書をつくり、AIで手間を減らして渡す
社長が残す方針を決める、最終の判断、大事なお客様との対話ここに時間を使う

最初に手放すのは、「くり返しが多く、毎回ほぼ同じ手順の仕事」です。失敗しても取り返しがつきやすく、効果がすぐ見えるからです。

GeoDesignの代表は、実際に何を手放した?

飯尾は「オフィスにいなくても仕事が進む状態」をゴールにして、自分の仕事を少しずつ手放しています。実際に変えたことの一部です。

GeoDesignの代表が手放した3つの仕事。議事録は録音からAIがまとめ、毎週のタスク確認は表が自動で更新、ドメイン・サーバーの更新は確認と引き継ぎを自動に
お客様に届くものだけ、代表がスマホで「OK」を返しています。
  • 打ち合わせの議事録:録音からAIがまとめ、社内向けは自動でチャットに送る。お客様向けは、飯尾がスマホで「OK」と返したものだけが送られる(承認制)
  • 毎週のタスク確認:進み具合の表が毎週自動で更新され、承認待ちのものはチャットにも届く
  • ドメイン・サーバーの更新:お客様への確認、返事の管理、担当スタッフへの引き継ぎまでを、仕組みで回す形に変えている途中

すべてを一度に変えたわけではありません。1つずつ片付けて、うまく回ったら次に進んでいます。

AIに任せても、品質は落ちない?

不安な仕事ほど、「AIが下書きし、人が確認して出す」形にします。GeoDesignでは、お客様に届くものは必ず人が確認してから送るようにしています。

決めておくことは3つです。

  1. どこで人が止めるか:たとえば見積なら、金額を入れる前に止める
  2. 出す前に何を確かめるか:数字や名前を機械で検算する
  3. 言ってはいけない表現:事実と違う言い方を、あらかじめ禁止にしておく

「AIに任せる」は「放っておく」ではありません。人が確認するポイントを決めておくことで、品質を保ったまま手を離せます。

社員に渡すとき、何を用意する?

任せても、人が確認するポイントを決める。AIが下書き、人が確認、お客様へ送る、OK、どこで止めるか
人が確認する場所を決めておけば、安心して任せられます。

社員に渡す仕事には、手順書と、AIへの頼み方をセットで用意します。

  • 会社のルールを1枚の紙に書き、AIに毎回読ませる
  • 資料の置き場所を先に決める
  • うまくいった1件を、手順として書き写す

「少しの手作業+AIの仕組み」にして渡すと、受け取る社員の負担も小さくなります。

どのくらいの期間で、社長は抜けられる?

会社によって違いますが、AI経営伴走プログラムでは6か月を1つの区切りにしています。1か月目に棚卸しで手放す順番を決め、2〜4か月目に仕組みをつくり、5か月目に社員が使える状態にし、6か月目に「GeoDesignがいなくても回る形」で引き渡します。

よくある質問

Q. 社長の仕事を棚卸しするのに、どのくらい時間がかかりますか?
1回の聞き取りで大きな一覧ができます。細かい回数や時間は、そのあと1〜2週間かけて埋めていきます。

Q. 社員に任せられる人がいません。
まずはAIに任せられる仕事から始めます。くり返しの仕事が減ると、社員に新しい仕事を渡す余裕が生まれます。

Q. 自動で送られるのが怖いです。
お客様に届くものは承認制にできます。GeoDesignでも、お客様向けの議事録は代表がスマホで「OK」と返したものだけが送られます。

この記事を書いた人

株式会社GeoDesign 代表 飯尾昭司

飯尾 昭司(いいお しょうじ)

株式会社GeoDesign 代表

1975年、静岡県浜松市生まれ。2002年に起業し、2011年に株式会社GeoDesignを設立。中小企業のWeb集客を25年支援。自社の議事録・数字の集計・タスク管理をAIで回し、その仕組みを中小企業に移す「AI経営伴走プログラム」を提供している。

出典

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社長がいちばん手放したい仕事を、ひとつ教えてください。そこから手放す順番を一緒に考えます。

相談は無料です。浜松・静岡県西部は対面で、遠方はオンラインで対応します。